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2022.09.08

介護タクシー許可

介護タクシー許可の基礎知識

車両をローンで事前準備する際の注意点

前回の記事、リースやローン契約中の車両を介護タクシー登録できるか?では、既にリース契約やローン契約を締結して使用を開始している車両を、介護タクシーに転用する場合の注意事項等を綴らせていただきました。

今回は、既存の契約こそないものの車両の確保を優先するがあまり、許可申請前の準備段階でローン契約を締結してしまった場合にどのようなことが生じる可能性があるのかを、これまでのサポート実例を用いながらご紹介します。

介護タクシー車両の準備を「ローンありき」にてご検討中の方はご一読ください

 

許可申請前にローン契約を用いて車両を準備することは要注意

数多くの許可取得サポートに対応をさせていただく中で、実際に何度か経験した内容ですが、ご自身の判断にて早々に車両を購入し、納車を受けることは賢明ではない場合があります

それは借入、つまりはローンを組んで車両を調達することを前提としている場合です。

介護タクシー事業の開業を決心した際、まずは気に入った車両を何とか早くに押さえたいと早々に契約し、ひとまず自家用ナンバーにて納車してもらおうと考えることも大いにある話です。

しかし、ローン購入の場合には一度、立ち止まってみてください。

 

ローン会社が事業用ナンバーへの変更を認めることは極めて稀なケース

中古にて車両を確保する場合、常に希望に叶う車両があるとは限りませんから、気に入った「タマ」があれば押さえておきたいというのが心情です。

そこでローン審査を通し、白ナンバー(自家用ナンバー)にて納車を受けた状態にて許可取得サポートのお話をいただくことがありました。

これ、前回の記事である、リースやローン契約中の車両を介護タクシー登録できるか?をご覧になられた方は、お察しいただけるかと思いますが「ローン契約中の車を介護タクシーに使用したい」と伝えたところで通常、ローン会社は首を縦に振りません

 

自家用契約中の車両を介護タクシーに転用するには再契約となる可能性が高い

自家用自動車(白ナンバー)として納車を受けている車両を介護タクシー(事業用)として転用する場合、契約時点にて想定している用途が異なることとなります。

このため、「自家用契約」した車両を「事業用契約」に変更するためには、一度、自家用契約を解消し、新たに事業用契約を結ぶことが必要となるため、単純な転用というわけにはいかないのです。

ローン会社毎にその対応に差が生じる可能性は否めないものの、少なからず私たちにて対応をさせていただいた同様の案件は全て上記のとおりでした。

自家用契約の解消が意味するものとしてそこには一括返済の義務が生じる点があります。

そして信販会社などのカーローンの場合、完済=ローンを組む対象が無くなりますので、新たに事業用ローンを組むことは物理的にできなくなります。

このため、ローンをどうしても利用したい場合には、自家用契約の解消を前提に金融機関等にてフリーローンや事業用ビジネスローンなど(商品名は様々)をお願いし借り換えるほかありません。

このため、運転資金として確保していた資金を全額投入し一括返済した方、金融機関に事情を説明の上、新たに融資を受けて一括返済された方などその返済方法は様々でしたが、一括返済を行い事業用ナンバーを取り付けたという点は共通しています。

私たちのサポートにおいては車両の購入や契約のタイミングもあわせてアナウンスしています。

事前にお車を探していただくことは段取りとして誤った行為ではありませんが、契約前にサポートに着手をさせていただきたいと願うところです。

 

事情を伝えてローン契約→自家用ナンバーで強制納車・・なんてことも

これも実際に生じたケースです。

事前に車を用意された上でサポート依頼を受けたクライアントの方で、中古車販売店に対し「介護タクシーとして使用するので納車は待って欲しい」と伝えた上で購入したが、「ローンを組んでいるのでひとまず自家用ナンバーにて納車をしなくてはダメ」と言われ、半ば強制的に自家用ナンバーにて納車されてしまい、結果として大問題に発展したケースもありました。

この案件、販売店側の言い分もわからないでもありませんでしたが、ローンの流れも含め詳細を説明してくれればと考える案件でした。

いわゆる信販会社などを利用したローン契約の場合、ローン審査が通り、購入者に代わってローン会社より購入代金が販売店に支払われた後、販売した車両を納車した証明として車検証のコピーをローン会社に送信することが一つの決まりのようです。

これをローン実行後の一定期間内に行わなければ自動車が販売された証明にならないらしく、結果として販売店はローン会社から受け取った購入代金を返還しなければならなくなるそうで、一大事のようです。

このため、適当な言い訳(恐らくは後日、事業用ナンバーに変えられるような説明)を購入者に伝えたらしく、本当に揉めに揉めた案件がありました。

この案件も結果としては一括返済を行った後に事業用ナンバーを取り付けたわけですが、非常に揉め、そして極めて長い時間を要した案件です。

 

サポートをご利用いただく際には購入前にお声がけください

これまでの説明のとおり、不慣れな方が良かれと考え進めた準備が思わぬ方向へと発展し、結果として開業を遅らせてしまうケースを何度も経験しました。

そこで我々のサポートをご利用いただく皆様に関しましては、「開業したい」と決心が固まった時点にてお声がけいただきたいと考えます

準備に関するコンサルティングは開業サポート費用にすべて含まれています。

ある程度をご自身にて準備されてから申し込みをいただいても、全くの更の状態から申し込みをいただいても費用は変わりません。

それなら最初からお申し込みをいただいた方が正しい方向へと最短ルートにてお導きできるものと考えております。

 

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