最近では、レンタカーとして貸し出されている車両についても色々な車種や形状のものなどが用意されており、非常に多様化しています。
ユーザーとしては使用するシチュエーションに合わせてレンタルすることができ利便性も高いことでしょう。
そんな折、これからレンタカービジネスに参画される方を中心に、レンタカー車両として登録ができるか否かの問い合わせをいただくことがあります。
そこで今回は、レンタカーとして登録できる車両について、これまで多くいただいたよくあるご質問をベースに解説してみたいと思います。
レンタカー車両の登録可否に関するよくある質問
レンタカービジネスを開業するに当たり、自分が想定している車両がレンタカーとして登録できるのか否かについては気になるところでしょう。
実際にこれまでの許可取得サポートの中で本当に多くの質問をいただきました。
- インバウンド需要に対応するためマイクロバスをレンタカー登録したい
- おひとり様需要や感染症にまつわる需要への対応としてキャンピングカーをレンタカー登録したい
- 年式の古い旧車をレンタカー登録したい
- アジア地域で見かけるトゥクトゥクなどの三輪車をレンタカー登録したい
これらの4つの質問はここ数年にて相当数を占めている内容です。
その登録の可否について1つずつ見ていきましょう。
マイクロバスはレンタカー登録できるのか?
海外からの団体客に対しては大人数が一度に乗車できるマイクロバスが人気のようです。
そこでマイクロバスをレンタカー登録したいが可能か?といった質問を受けますが、答えとしてはマイクロバスのレンタカー登録は可能です。
ただし、マイクロバスについては1点、注意が必要です。
レンタカー許可取得後2年を経過している必要がある
レンタカー登録の制度上、マイクロバスに限ってレンタカー許可を受けてから2年間は登録することができません。
従って、向こう2年以内の需要に応えるためマイクロバスのレンタカー登録を検討されている場合には極めて重要な注意点となります。
将来的にマイクロバスのレンタカー化を目指している場合には、早い段階にて許可を受けておくことをお勧め致します。
マイクロバスはレンタカー登録可能。但し、許可を受けてから2年間は登録できないので要注意。
キャンピングカーはレンタカー登録できるのか?
近年のおひとり様需要や昨今の感染症の流行などによりキャンピングカーの販売が順調であることは良くニュースでも見かけます。
これに比例するようにキャンピングカーをレンタカー登録したいとの声も多くなっておりますが、キャンピングカーについてもレンタカー登録は可能です。
尚、前述したマイクロバスを改造しキャンピングカーに構造変更している車両も少なからず存在するようですが、この場合「8ナンバー(特種用途自動車)」として分類されるため乗車人数などに関係なくマイクロバスとしての制約を受けないことが通常です。
しかし、管轄する運輸局毎にてマイクロバスとして制限を設けている可能性も否定ができないため個別に確認されることをお勧めします。
キャンピングカーはレンタカー登録可能。但し、マイクロバスを改造したタイプは個別に確認することが望ましい。
年式の古い旧車や絶版車はレンタカー登録できるのか?
昔なつかしい古い自動車をレンタカーとして貸し出すビジネスも少なくないようですが、多い質問として年式が古い車はレンタカーとして登録できるのかといったものがありますが、年式の古い自動車についてもレンタカー登録は可能です。
現在においては年式が古いからといった登録拒否事由はありませんので、しっかりとメンテナンスの上、登録されてはいかがでしょうか。
尚、当然ですが車検が通ることが前提です。レンタカー云々の前に車検が通らない車両については登録できません。
車検が通る自動車であれば年式の古い旧車や絶版車もレンタカー登録可能。
トゥクトゥクなどの三輪車はレンタカー登録できるのか?
アジア地域にてよく見られるトゥクトゥクと言われる特殊な車両がありますが、日本国内においても観光地などを中心に走り回る光景を見かける機会が増えました。
このトゥクトゥクなどの三輪車についてもレンタカー登録は可能です。
尚、あまり見かけることはありませんが排気量が125cc未満のトゥクトゥクが存在するのであれば、レンタカー許可は不要であり当然にレンタカー登録も不要です。
但し、ナンバー登録を管轄する各市区町村において、独自の登録制度などを設けている可能性があるため必ずお問い合わせください。
トゥクトゥクなどの三輪車や二輪車もレンタカー登録可能。125cc以下の車両は許可不要だが管轄する市区町村への確認が望ましい。
レンタカーとして登録が認められていない車両
これまでの説明のとおり、ほとんどの車両についてレンタカー登録が認められています。
しかし、いくつか登録が認められていない車両も存在するため、ここでは登録不可(一部は登録不要)の車両をご紹介します。
- 乗車定員が30人以上となる大型バス
- 車両の長さが7mを超える大型バス
- 霊柩車
- 125cc未満の二輪車(レンタカー許可自体が不要)
あまり霊柩車をレンタカー登録したいといったケースは無いものと思いますが、大型バスのレンタカー化については多少なりとも可能性があるのかもしれません。
しかし、レンタカー登録が認められていない車両に該当しますので覚えておきましょう。
ドライバー付にてレンタカーを貸し出すことは違法行為
これまでマイクロバスやトゥクトゥクなど多くの方が一度に乗車可能な車両についてレンタカー登録が可能である旨を解説しましたが、時折、これらについて望ましくない質問を一緒にされることがあるため、最後に記事にします。
レンタカー事業はあくまでも自家用車両を貸し出して料金の提供を受けるビジネスであり、ドライバー付にてレンタカーを貸し出す行為は違法ですのでやめましょう。
ドライバー付にて車両を貸し出す行為は運送事業、又はこれに類似する行為でありバスやタクシーなどの許可を有するビジネスに該当します。