レンタカー事業を開業するために、まずはレンタカー許可を取得しよう！
当たり前ですがレンタカービジネスに参入される場合には許可制度が取られているため、まずは許可を受けなくては始まりません。
そして無事に許可を受け、いざ開業！となることが一般的ですが、ラインナップするレンタカー車両の入手方法如何では古物商許可を取得せずに開業してしまうと法令違反となってしまうケースがあります。
意外と知られていないレンタカー許可と古物商許可の重要な関係性。
今回はここをピックアップして解説します。
レンタカー事業に古物商許可を必要とする場合
レンタカー事業を運営する上で古物商許可を取得しなくてはならないパターンというものがあります。
どのようなケースかと言えば非常にシンプルで、中古車を仕入れてレンタカー登録する場合が該当します。
古物商許可と聞くとその先入観からレンタカー事業者ではなく中古車販売店などをイメージしてしまいがちですが、意外とその範囲は広く、中古車販売のみならずレンタル（貸出）を行うケースにも古物商許可の規制に係る場合があるのです。
理解を深めるためには古物商許可制度を理解する必要がある
それではなぜレンタカー事業に古物商許可が関わってくるのでしょうか？？
少しだけ掘り下げてみます。
古物商許可は「古物営業法」という比較的有名な法律を根拠に成り立っており、これにぶらさがっている施行規則などを含めて運用されているわけですが、この古物営業法の第2条に古物商許可を必要とするケースというものが記されています。
（定義）
第二条 この法律において「古物」とは、一度使用された物品（中略）若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう。
２ この法律において「古物営業」とは、次に掲げる営業をいう。
一 古物を売買し、若しくは交換し、又は委託を受けて売買し、若しくは交換する営業であつて、古物を売却すること又は自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受けることのみを行うもの以外のもの
まず、古物営業法第2条第1項にどのようなものが「古物」に該当するのかが書かれており、それに続く第2項第1号に古物をどのように取り扱う場合に「古物営業」に該当し古物商許可が必要である旨が書かれています。
この内容をだけを見ると「レンタル」や「貸出」といった文字が見当たりませんから一見、不要なようにも見えるのですがもう少し掘り下げます。
レンタルビジネスは古物の交換に該当する
これら法令の文字だけを眺めて確認すると、本当にレンタルビジネスにおいては無用のように一見感じます。
しかし、実のところレンタカーなどを始めとするレンタルビジネスは古物営業法上の「古物の交換」に該当するためレンタルの対象となる物品を中古品より仕入れた場合には古物商許可が必要となるのです。
法令の解釈本や解説本などまで手を広げないと見落としてしまうなかなかに難しい内容です。
わかりやすいかどうかはわかりませんが、何となくイメージとして例を記載すれば「レンタルするために中古車を仕入れてお客様のお金と交換する」といった線が一番ピンとくるでしょうか？
ふさわしい説明となっているかはイマイチなところがありますが、いずれにせよレンタカー事業において中古車を仕入れてレンタカー化する場合には古物商許可が必須となります。
ペナルティを受けないように気をつけましょう！！
新車のレンタカー化は？古物商許可は不要なの？？
古物商許可（古物営業法）においては使用されたか否かを問わずに一度、市場に出たものを「古物」と定義し許可の対象としております。
従って完全な新車など新品のものを仕入れてレンタルビジネスに用いる際には古物商許可の規制を受けません。
自社で登録するレンタカーは全て新車だ！というレンタカー事業者さんであれば無理して古物商許可を取得する必須はないのです。
いわゆる新古車は要注意！
新車と似たものとして近年、リーズナブルなお値段が人気の新古車。
カーディーラーなどにおいて展示用として飾られていたものや、販売ノルマの達成のために無理やり登録を先行した車などが該当するようですが、これらをレンタカーに用いる場合には注意が必要です。
古物商許可においてはたとえ新品であったとしても一度市場に出たものは「古物品」として取り扱っています。
例えば、洋服屋さんが販売用に店頭に並べていたものの全く売れずにいた商品。
洋服屋さんに並んでいる時点では未使用の「新品」かもしれませんが、これを仕入れて販売となると「古物品」として取り扱わなければならないのです。
従って、このようなビジネススタイルを構築する場合には古物商許可が必須です。
この例に倣えば、一度、登録されナンバーがついた自動車は例え走行距離が0kmであったとしても市場に出た古物品です。
これを仕入れてレンタカー登録する場合には、当然に古物商許可が必要ということが言えます。
レンタカービジネスに参入するのであれば古物商許可を取得しておくことが無難
結局のところ、古物商許可を取り巻く法令について全てを理解できているのであれば何ら気にすることはありませんが、ご覧いただいたとおり意外と複雑な法律です。
であれば中古車を仕入れてのレンタカー登録の可能性ありきで古物商許可を取得してしまってはいかがでしょうか。
私たち、古物商許可取得のお手伝いも喜んで対応をさせていただいております。
お困りの場合には是非レンタカー許可取得サポートと一緒にお申し込みください！
