お電話での
ご依頼・ご相談

027-289-8199

平日9:00〜19:00 土日祝休み

ノウハウ・知識
ノウハウ・知識
ノウハウ・知識

2022.09.10

介護タクシー許可

介護タクシー許可の基礎知識

経営初心者が介護保険タクシーを法人経営する難しさ

全く事業を経営した経験の無い方々がいきなり法人を立ち上げなくてはならないとなれば、これを大きなハードルに感じる方も多いでしょう。

運営する内容や経営計画の内容によっても判断は異なりますが、これから新たに商売を始めたいと考えた際、他の事業であればまずは個人事業としてこぢんまりと開業し、売上などの規模が大きくなったタイミングにて法人へ移行したいと考えるのが一般的です。

これを売上の目途も、利用者の目途も全く何も無い状態で法人を立ち上げろ!と言われればハードルにならない訳がありません。

正直、私たちも個人経営と法人経営の両方を経験しましたが、当然、法人としてのメリットもありますが、総合的に舵取りは法人の方が難しいと感じます。

これはどの法人経営者の方も「個人の時は楽だった」と一度や二度、もしかすれば複数回、回想した経験をお持ちのような気がします。

上記した法人としての主なメリットは「節税」です。(勿論ほかにもありますが)

しかし、個人事業者としての立場を経験せずにいきなり法人経営者となれば、個人経営と法人経営の差が見えづらく、経営の舵取りが難しくなるだけでなく、そのメリットは霞み、デメリットばかりが目立つことも容易に想像できます。

介護保険タクシーを始める上での法人格の種類や、法人であるが故に求められてしまうお金のことなど、私たちが考える個人経営との「差」について説明してみます。

皆様の判断の一助になれれば幸いです。

 

法人格の種類について

まずは法人格の種類についてですが、実は様々な法律を根拠とし、法人には多くの種類が存在します。

広く知られているものとしては株式会社や有限会社、NPO法人や一般社団法人、そして医療法人や弁護士法人、税理士法人などでしょうか。

ちなみに、私たちも「行政書士法人」という法人格を有して運営しております。

これらの法人格を有していれば原則として介護保険タクシーの要件である「法人であること」を満たすことになりますが、私たちの行政書士法人のように法人としての活動に制限が加えられている法人については、開業ができない法人格もあります。

例えば「行政書士法人」の場合、行政書士法という法律を根拠に行政書士法人として営むことができる業務の範囲が決められており、当然ながら行政書士業務及びこれに関連する業務を行うことが求められている関係にて介護保険タクシー事業者として開業することは難しいでしょう。

上記の例で言えば、弁護士法人や税理士法人も同様であると考えます。

これに対し、原則として営業の範囲に制限の無い株式会社や有限会社、福祉事業との相性が良いNPO法人や一般社団法人、医療法により介護老人施設などの運営が認められており密接な関連が期待される医療法人などにおいては介護保険タクシー事業に参入が可能な法人格と言えます。

 

法人経営と個人経営の金銭的な負担の違いと難しさ

法人経営と個人経営のどちらも事業であり、それぞれにメリット、デメリットが存在します。

よく個人経営から法人経営へと移行する際の検討材料として、法人に関する税金と個人事業に関する税金の額の差などを比較することが多いのですが、これは法人なりの際の話であり今回のテーマにおいてはあまり参考になりません。

ちなみに法人なりのケースにおいては、法人経営に移行するか否かの判断材料として「節税」はとても大きなメリットであり、法人設立を決定づける一打にもなるでしょう。

しかし、今回は事業未経験の方々が介護保険タクシー事業を開業するためにいきなり法人を設立することに関する内容ですから、上記のようなメリットを感じる場面は皆無であり、むしろデメリットばかりが目立ち不安ばかりを抱えてしまうことがイメージできます

特に不安を煽るつもりもありません。

しかし、どこやらの「協会」や「協議会」などと称する団体から受けた説明を真に受け、大金をドブに捨てた方、捨てそうになった方からのご相談やご依頼を多く受けてきた経験から考え、法人経営に対する適切な知識やデメリットの部分を理解せずに、回りのポジティブな話ばかりを信用し強行突破をしてしまうと、早い段階にて行き詰まる可能性があるということを伝えたいまでです。

そこで私たちが考える法人経営において知っておいていただきたい「お金」ことについて列記してみます。

  1. 社会保険や厚生年金への加入が必須である
  2. 赤字決算の場合でも均等割という税金を納めなくてはならない
  3. 役員報酬は年間を通じて変更することができない
  4. 確定申告書の作成は難易度が高く税理士報酬が発生する可能性が高い

主に個人経営であれば気にすることの無い「お金」の部分ですが、売上が乏しい時期の支出は本当に肉体的にも精神的にも追い詰めます。

一つ一つを理解した上でシミュレーションしてみることも良いのではないでしょうか。

 

社会保険や厚生年金への加入が必須である

法人においては経営者を含めて社会保険や厚生年金への加入が必須です。法人を立ち上げればすぐに年金事務所から加入を促す通知が届くでしょう。

これが強烈に経営上の負担となります。

例えば、経営者も含めてスタッフ1人当たりの1ヶ月の給与総額が20万円の場合、あくまでも参考(正確な計算は年金事務所等にお問い合わせください)ですが、社会保険&厚生年金保険料の総額は約59,000円です。

これを会社とスタッフで折半して納めることになりますので、会社負担は約29,500円。

そして、介護保険タクシーを運営するためには経営者を含めて最低3名が必要であることを考えると単純に3倍で、毎月約88,500円の社会保険料を会社として負担することになり、年額で考えれば約1,062,000円を負担しなければなりません。

当然、昇給を伴えばこの金額は大きくなります。

 

赤字決算の場合でも均等割という税金を納めなくてはならない

個人事業の場合、売上が一定水準を下回ると税金(個人事業税)が発生しません。

しかし、法人の場合、例え赤字決算となった場合においても均等割りという制度が設けられている関係にて、年額約80,000円程度の税金を納めなくてはなりません。

 

役員報酬は年間を通じて変更することができない

個人事業の場合、経営者に対する報酬や給与という概念がありませんので、売上-経費=課税対象となる売上-税金=経営者の取り分です。

ざっくりと言ってしまえば、経費や税金を支払って残ったお金の全てが経営者の取り分(給与)です。

従って、状況が良かった年は取り分が多くなる(手取りが多くなる)、状況が悪かった年は取り分が少なくなる(手取りが少なくなる)でしょう。

結果が決算が締まった後に経営者の取り分(給与)が判明するのが特徴です。

これに対し法人の場合、経営者の報酬(給与)は年度が始まる際に決定が求められ、会社の経営状況に関わらずこの決めた額の支払い及び社会保険料などを納めなくてはなりません。

売上が悪いからと納税額を減らすために年度途中から報酬等を減額できないことが特徴です。

 

確定申告書の作成は難易度が高く税理士報酬が発生する可能性が高い

毎年度末の確定申告書の作成はご自身にて作成することも勿論、可能です。

しかし個人事業のように申告書の作成が容易なわけではなく、仕訳等を含め厳格な決算書類の作成を求められるのが法人です。

大抵の場合、税理士などと顧問契約を結び毎月いくら、決算月にいくらといった内容にて支払いを伴うことになるでしょう。

税理士毎により異なりますが、売上規模が小さな法人でも年間で400,000万円~500,000万円ほどの報酬額は見込むことになるかと考えます。

 

個人か法人かで悩んだらまずは個人事業者として開業することも一つの手段

ここまでの記事を読まれ、リスクなんて承知の上だと思われた方、是非、私たちに介護保険タクシー開業までの複雑な手続きをサポートさせてください。

逆に記事をご覧になり不安を感じられた方、勿論、ご依頼をいただければ介護保険タクシー開業までのサポートをさせていただきますが、一つご提案として、介護保険タクシーとして体裁を整えるのではなく、まずは個人事業者として介護タクシー事業をスタートさせることも検討されていかがとも考えます。

やはり、経営と言うのは気持ちの面もとても重要で、私たちからデメリットの話をされても揺らがない方というのはやはりそれなりの気持ちが整っている方と感じます。

これに対し不安を感じ迷いが生じている方は、まだ気持ちの面での覚悟と言いますか、その域に達していない方なのかとも思います。

全く不安をゼロにしてスタートする経営者はまずおりませんが、できる限り納得し自分の中での覚悟が決まってからでも遅くありません。

そこで、一つの選択肢として上記のとおり、ご提案をしてみました。

私たちのクライアント様でまずは介護タクシーを運営し、後に介護保険タクシー事業へと移行の手続を担当させていただいた方も多くいらっしゃいます。

何かのきっかけでせっかく介護タクシー事業者となるのですから、経営に翻弄されることなく多くの方のお力になってあげていただきたいと願うばかりです。

 

個人事業で介護タクシー開業後に介護保険タクシーへの移行も可能です

個人事業者として介護タクシーを開業後、法人を設立し介護保険タクシー事業への移行を行うことも可能です。

当然ながらご希望があれば、私たちがサポートをさせていただき介護保険タクシーへの移行をお手伝いさせていただきます。

介護タクシー許可を個人から法人へ移行する手続きは新規許可とほぼ同様(新規許可よりも若干面倒)なため、費用はそれなりに生じますが、売上がどの程度になるかもわからない時点にて法人を立ち上げると毎年、大きな支出が嵩みますから、これを考えれば全く損をするような話ではありません。

是非、参考にしていただければと思っております。

 

介護タクシー開業サポート

お問い合わせはこちら