自動車を「借りる」ことを考えた時に思いつくサービスと言えばレンタカーやリースでしょう。
しかし、どちらも「貸す借りる」の関係でありながら、その違いまで明確に答えられる方は少ないかと思います。
それもそのはずこのレンタカーとリースについては一見、似たように見える形態ですが実際には全く別の契約形態であり、それぞれにメリットやデメリットも存在します。
そこで今回は、レンタカーとリースの違いについて解説してみたいと思います。
【この記事は私たちが書いています~行政書士法人day1~】
離島も含めた全国対応!レンタカー許可申請に関連する手続の実績が極めて豊富な行政書士法人です!
- レンタカー許可申請や変更手続など手続実績が極めて膨大
- 迅速着手!迅速対応!スピード対応が好評な行政書士法人
- 離島を含めた全国対応を実現!
- 頼りない行政書士からの乗換依頼やセカンドオピニオンも歓迎
数多くのご縁とチャンスをいただいたこの実績こそが私たちが自信を持って提供するノウハウであり商品です。
本気でレンタカー許可の取得や事業開始後の継続的な維持を考えるのであれば、レンタカー許可申請の実績や経験が豊富な私たちにおまかせください。
レンタカーとリースの数ある違い
その違いについて説明を求められると確かに容易ではないレンタカーとリース契約。
契約形態こそ全く異なるものの、どことなく似たような性質の部分も持ち合わせているため、上手な言葉が簡単には出てきません。
そこで、それぞれの持ち合わせている性質について、いくつかに分類し比較して考えるとわかりやすいかもしれません。
- 自動車を誰の要望により誰のために購入しているか
- 商品となる範囲
- 事前審査の有無
- 選択できる自動車の種類
自動車を誰の要望により誰のために購入しているか
レンタカーはレンタカー運営会社が市場ニーズなどを勘案し、自社のビジネスモデルに即した自動車を自社のために購入し、これをレンタカー登録した上で利用者より利用料を徴収するビジネスです。
従って自社のために自社の資金、又は自社にて金融機関などから調達した資金をもって購入します。
これに対しリースは、リース利用者が求める自動車をリース利用者に代わって、リース利用者のために購入し、リース利用者より利用料を徴収するビジネスです。
こちらはリース利用者のためにリース会社の資金をもって購入します。
要は、レンタカーは自社のビジネスのために自動車を購入するのに対して、リースはリース利用者の要望に応えるために自動車を購入しているのです。
レンタカーはレンタカー会社自身のラインナップのため、リース会社は利用者の要望により自動車を購入。
商品となる範囲
レンタカーは言うまでもなくレンタルされる自動車が商品です。
これに対しリースは、自動車はあくまでも商品の一部でありこれを含めた契約そのものが商品であるという言い方が正しいでしょう。
従って、レンタカーは商品の貸し出し費用にて利益を得ているのに対して、リースの場合にはリース利用者が必要とする自動車の購入費用を立て替え、これにリース料率を掛け合わせてその差額にて利益を得ています。
この一連の流れは現金を直接的に調達するローンとは異なるものの、貸金業に類似する金融商品であると言えます。
レンタカー自体が商品なのに対しリースは契約そのものが商品。
事前審査の有無
レンタカー契約の際には一般論として事前審査はありません。本人確認などは行われますが原則として全額前払いですので支払能力の有無を問われることはありません。
しかし、リース契約においては必ず事前審査が行われます。
これは前述のとおり、リースが金融商品であることや利用期間が長期に渡ることからその支払能力を審査しています。
従って、学生や就職して年月の浅い社会人、開業して間もない個人事業主や会社についてはリースを利用した車両の調達が困難な場合も少なくありません。
レンタカーは事前審査なし。リースは事前審査があり契約に至らない場合も考えられる。
選択できる自動車の種類
レンタカーを利用する場合には、希望する車種をレンタカー会社が保有していなければレンタルすることはできません。
しかし、リースではリース利用者が希望する車両を確認してからリース会社が新たに購入(調達)することが通常です。
これをリース利用者に貸し出しますので、自動車メーカーとの提携の有無などによっては取扱いの無い商品が存在する可能性もありますが、基本的には全メーカーの全車種から選択することが可能です。
レンタカーは店舗のラインナップに無い自動車はレンタル不可。リースは原則として全メーカー全車種から選択可能。
レンタカー車両をリースを用いて調達することも可能
レンタカーとリースの違いを解説している中でこの内容は混乱を招きかねないため記事にすることを悩みましたが、情報として欲している方もいらっしゃると考え記載してみます。
レンタカー会社は自社のラインナップのために自社の資金、又は金融機関などより融資を受けてレンタカー車両を調達する旨はここまでの解説のとおりですが、この調達方法としてリースを利用されている会社もあります。
つまりリースにて調達した自動車をレンタカー登録して貸し出しているケースです。
レンタカービジネスにおいてその初期投資が多きなる場合も存在し、車両の確保にはリース契約が用いられていることもあるのです。
レンタカーとリースの比較
ここまでいくつかの内容についてレンタカーとリースの違いを解説してきました。
しかし、まだまだ書ききれていないものも多いため、解説済みのものも含めて一覧表にしています。
レンタカー | リース | |
契約期間 | 1日~1年など短期から長期まであり | 3年~6年など長期契約が多い |
利用料金 | 長期になるほどリースと比べ高額 | 長期になるほどレンタカーと比べ低額 |
審査 | なし | あり |
契約から利用開始までの日数 | 即日 | 1週間以上 |
車種変更 | 容易 | 困難 |
途中解約 | 使用日数分の料金負担で可能 | できない |
所有権 | レンタカー会社又はレンタカー会社が契約するローン会社等 | リース会社 |
契約期間満了後の所有権 | レンタカー会社 | リース会社又はリース利用者(契約内容による) |
車検証上の使用者 | レンタカー会社 | リース利用者 |
ナンバープレート | わナンバー | 通常のナンバー |
利用者の希望ナンバー選択 | 不可 | 可能 |
車庫証明(車庫の確保) | 不要 | 必要 |
車検費用 | レンタカー会社 | リース会社(契約内容による) |
タイヤなどの消耗品費用 | レンタカー会社 | リース会社(契約内容による) |
定期点検 | レンタカー会社 | リース会社(契約内容による) |
自動車税 | レンタカー会社 | リース会社 |
任意保険 | レンタカー会社 | リース利用者(任意保険一体型もあり) |
営業許可 | 必要 | 不要 |
レンタカーは許可が必須
レンタカービジネスを展開するためには国より許可を受けなくてはなりません。
いわゆる営業許可です。
これとは対照的にリースは許可を受ける必要がありません。
実は自動車をリースするビジネスも許可制度が設けられておりましたが、平成18年頃に撤廃され現在では不要となっているのです。